国語

【まとめ】日本語の文字の種類と特徴

日本語の文字

日本語では漢字、ひらがな、かたかなの3種類の文字が使われています。
このような文字が使われている文を漢字かな交じり文といいます。
※ 現代の日本語では上記に加え、ローマ字も使用されています。

では、そもそもこれら日本語の文字はどのようにして生まれたのでしょうか?

文字をつくりだすには2通りの方法があります。
一つは新しくつくる方法、もう一つはすでにある文字を借りてくる方法です。
日本語は後者で、中国から入ってきた漢字を使用するようになります。
そこからまた新しい文字や言葉が生まれ、日本語は豊かになっていきました。

まずは日本に漢字がやってきた経緯を大まかに見てみましょう。

漢字

中国から日本へ

◎ 漢字と日本

中国で使われている文字で、漢字は一字で決まった音、決まった意味を表すことができます。
漢字が日本にやってきたのは1世紀ごろで、その影響で日本語には新しい文字や言葉が生まれていきました。

時代 1世紀ごろ
背景 中国大陸で作られたものが日本へ(金印など)
時代 6〜7世紀ごろ
背景 日本は、中国大陸や朝鮮半島の文化(仏教など)を取り入れはじめたため、漢文で書かれた書物を読む能力が必要になった。
中国からの帰国者や当時の官僚育成機関で学んだ人々など、識字層が広がっていった。
※ 漢文(かんぶん)…中国古来の文語で書かれた文章のこと。
時代 8世紀ごろ
背景 奈良時代になると、漢字は日本独特の用法で使われるようになる。

漢字からかなへ

中国からやってきた漢字は、その後日本で独自の用法で使われるようになっていきます。

奈良時代

◎ 万葉がなの使用

奈良時代になると、中国からやってきた漢字は日本で独自の用法で使われはじめます。
漢字が表す意味に関係なく、音だけを表すために漢字がつかわれるようになります。
それを万葉がなといいます。
例)日本語の「なつかし」を、漢字の音だけを借りて「奈都可思(なつかし)」と表記 etc

文字 万葉がな
性質 音だけを表すための漢字
時代 奈良時代
※ 奈良時代 (710〜794年 8世紀ごろ)
使用 ・公的な文章に使用
・最古の歴史書「古事記」で使用
・最古の歌集「万葉集」で使用

平安時代

◎ ひらがなの使用

平安時代には、漢字を簡略化して使うようになり、それをひらがなといいます。
主に女性が使用し、和歌や物語、手紙などに使われました。
例)安→あ、加→か、左→さ、太→た etc

文字 ひらがな
性質 音だけを表すための、漢字を簡略化した文字
時代 平安時代
※ 平安時代 (794〜1185年 諸説あり 8〜12世紀ごろ)
使用 ・おもに女性が使用(おもに男性は漢字を使用)
・和歌や物語、私的な手紙などに使用

◎ かたかなの特徴

また、漢文の読み方をすばやく書き入れるために漢字の一部を取り出して書いていました。
これをかたかなといいます。
例)阿→ア、伊→イ、宇→ウ etc

文字 かたかな
性質 音だけを表すための、漢字の一部を取り出した文字
時代 平安時代
※ 平安時代 (794〜1185年 諸説あり 8〜12世紀ごろ)
使用 ・漢文を読む時に読み方をすばやく書き込むために使用
・漢字とともに使用していた

最後に

この記事では、日本語の文字の生まれた経緯と種類、特徴について学びました。
復習して、頭に入れておきましょう。